薬剤師の転職お役立ちコラム COLUMN

2020/12/28

薬剤師の将来性|AIや飽和状態に負けないために大切なこと

AI(人工知能)関連の技術発達により、将来的に多くの職業でデジタル化が進むと言われています。
利便性が高まる一方でAIによって代替される職もあり、どの業界・どの職においても将来性を考えた上で自分のスキルを高めなければなりません。

また、失業のリスクは薬剤師など高い専門性を必要とする職業も例外ではありません。
AIが普及する世界で薬剤師として生き残るためには、キャリアアップすることが大切です。

この記事では、AI技術の進化にともなう薬剤師の将来性や、将来を見据えて薬剤師が伸ばしておくべきスキルを紹介します。

1.薬剤師に将来性はあるの?

薬剤師は、大学の薬学部で学び国家試験に合格しなければならない上、就職後も常に新しい薬の知識や調剤スキルを磨く必要がある専門性の高い仕事です。
そのため、他の職業と比べると給与水準も高く転職先に困らない職業と言われています。

また、薬剤師を目指す場合や薬剤師として転職を考える場合は、薬剤師の将来性を把握することで自分にとって適切な選択ができるでしょう。

以下では、薬剤師の将来性について3つのポイントに分けて解説します。

1-1.供給過多による薬剤師の飽和状態

薬剤師の活躍できる職場は調剤薬局に限らず、病院やドラッグストア、企業など多岐にわたります。
そのため、就職先には多くの選択肢があり、高収入を狙いやすいことも相まって長年注目されている職業のひとつです。

また、薬剤師資格は一度取得すれば失効することが基本的にありません。
2年に一度の更新義務がありますが、改めて試験等を受ける必要はなく、届出をだせば資格を保有できます。

結果、薬剤師数の増加が続くと予想されるため、長期的に考えると薬剤師が飽和状態になる可能性が挙げられています。

1-2.AIによる薬剤師の業務代替

現在、各業界でAI技術の発展による業務の一部デジタル化が進んでいます。
例えば企業やショッピングモールでは受付を担当するロボットが現れたり、アパレル業界では試着をバーチャル化したりと、数多くの事例が挙げられます。

また、薬剤師など専門的な職業もAI技術による業務効率化が進むと予想されています。
指定した薬剤を在庫からピックアップする程度の機能であれば、すでに導入している薬局もあるほどです。

ただし、AIによる業務代行は、コミュニケーション能力やトラブル時の対応力など現状多くの問題点もあります。
そのためショップ店員など、顧客のニーズを読み取り信頼を得なければならないサービス業関連では、すべての業務をAIが代替することは困難です。

薬剤師も調剤業務や服薬指導の他、患者の状態を察して相談を促したりアドバイスを提供したりするため、AIによる完全な業務代替はまだまだ先になるでしょう。

1-3.依然として高い薬剤師の有効求人倍率

将来的な薬剤師の過多やAIによる業務代替の可能性を挙げましたが、有効求人倍率に基づくと、現在においては薬剤師の需要は高い傾向にあります。

過去と比べると薬剤師の有効求人倍率は低下しつつも、他の職種と比較すると現在もなお高い水準を維持しています。
以下は、薬剤師などの有効求人倍率の推移です。

薬剤師等の有効求人倍率
職業計 医師・歯科医師・獣医師・薬剤師
2013年 0.83 6.91
2014年 0.97 6.66
2015年 1.08 6.15
2016年 1.22 5.97
2017年 1.35 5.57
2018年 1.45 5.7
2019年 1.45 3.77

出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和2年6月分)について」

特に地方では医師や看護師と同様、薬剤師の人材不足が深刻化しています。
有効求人倍率は、しばらく上記のように推移することが見込まれるため、差し迫って就業・転職が困難になる可能性は低いと言えます。

2.就業先別に見た薬剤師の将来性

薬剤師が活躍できる代表的な4つの就業先ごとに将来性を見ると、すべての職場が同等ではありません。
薬剤師として長く働きたい場合は職場ごとの将来性も理解し、職場選びを慎重に行いましょう。

4つの就業先別に見た薬剤師の将来性は、次のとおりです。

〇調剤薬局

調剤薬局は薬剤師が活躍する代表的な就業先であると同時に、毎年多くの薬剤師が就職しています。
ただし、2019年の法改正により、薬局事務員が一部の業務を代替可能(薬剤師指導が条件)になったため、薬剤師一人ひとりが担当する業務は減りつつあります。

〇企業

製薬会社などの企業は、ジェネリック薬品の開発が盛んになった影響で、将来的に薬剤師の需要が低下する恐れがあります。
新薬のシェア拡大が期待できない上、2020年には薬価改定もあり、近年の製薬会社は採用活動がやや慎重です。

〇ドラッグストア

ドラッグストアは調剤薬局を併設した店舗の増加により、高い将来性が期待できる就業先です。
一般薬の販売に加え化粧品や食料品なども幅広く取り扱っているため、診療報酬改定など医療業界の影響を受けにくいというメリットがあります。
また、販売員を兼任した人材需要があることも、将来性の高さに繋がっています。

〇病院

高齢化社会の影響も受け、医療施設内だけでなく在宅医療による訪問薬剤管理指導が求められるようになるなど、病院は今後ますます需要が期待できる就業先です。
調剤報酬や薬価改定などの影響を受けるイメージのある病院ですが、想像ほど大きなリスクはありません。

ただし、総合的なスキルを身につけられる反面、業務もハードになりやすいため、就業先は慎重に選ぶ必要があります。

3.AIや薬剤師の飽和状態に負けないために必要なこと

将来的なAIの台頭や薬剤師の飽和に負けないためには、代替の利かない人材となることが重要です。
以下3つのスキルを常に磨き、需要の高い薬剤師を目指しましょう。

〇コミュニケーション能力

コミュニケーション能力は、薬剤師に限らず多くの職業で求められています。
患者に対する気遣いや個々の事情に適した正確な服薬指導はもちろん、病院などの医療現場では医師や看護師とのチーム医療が必要となるためです。

特にAIにとって、会話の中で見つかる患者の潜在ニーズは読み取りが困難です。
患者と会話する中で、患者の気持ち・思いに気付いて行動できる薬剤師はどの職場でも活躍できると言えます。

〇高い専門性

厚生労働省は「高度薬学管理機能」の強化を薬局や薬剤師に求めています。
かかりつけ薬剤師として健康サポートを行い、高度医療にも携わることのできる専門性の高い薬剤師は、今後も需要が期待できるでしょう。

具体的に、以下のような専門知識を有する薬剤師は高収入にも繋がります。

  • がん専門薬剤師
  • がん薬物療法認定薬剤師
  • 感染制御認定薬剤師
  • 感染制御専門薬剤師

〇マネジメント能力

薬局全体を管理する管理薬剤師は近年も高い需要があります。
経営者にとって、管理薬剤師は薬局や店舗を管理する上で欠かせない人材です。
また、後輩薬剤師の育成も行える場合は、年齢問わずどの職場でも重宝されるでしょう。

企業などに勤める場合でも、マネジメント能力が高い人材は将来的に経営層へのキャリアアップも考えられます。

4.将来に向けたキャリアアップには「ファーネットキャリア」がおすすめ

現在の職場に対して、将来性の不安やスキルアップ環境の不満を感じている方は転職を検討するとよいでしょう。
職場を変えることで、新たな専門性を身につけたりキャリアアップに繋がったりと、自分自身の成長も可能です。

薬剤師専門の転職サイト「ファーネットキャリア」は、キャリアアップを目指す方・薬剤師として初めて転職をする方におすすめです。
下記は、ファーネットキャリアの特徴・強みです。

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  • 口コミ・友人紹介満足度が高いため信頼できる

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まとめ

AIの発達が見込まれる現在、専門的資格を持つ薬剤師も将来を見据えて自分のスキルを上げていかなければなりません。
現在は有効求人倍率が高くても、将来的に資格保有者数が増えることで、薬剤師が飽和状態になることも考えられます。

将来的にも必要とされる薬剤師を目指すためには、マネジメント能力やコミュニケーション能力などAIに真似できない能力の強化が大切です。

また、職場を変えることも新たなキャリアアップに繋がります。
転職を検討する場合は「ファーネットキャリア」など信頼できる薬剤師専門の転職サイトの利用がおすすめです。

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