薬剤師の転職お役立ちコラム COLUMN

2022/06/16

薬剤師がスキルアップを実現する方法4つ|身につけたいスキルと経験

近年、薬剤師は飽和状態にあり、薬剤師として活躍し続けるためにはスキルアップが重要です。薬剤師には、コミュニケーション能力の他にも、さまざまなスキルが求められます。薬剤師がスキルアップする方法は複数あるため、目的を明確にして自分に合った方法を見つけましょう。

当記事では、薬剤師にスキルアップが求められる理由を解説した上で、身につけたいスキル・経験とスキルアップを実現する方法を紹介します。薬剤師として成長し、活躍の幅を広げたい方はぜひ参考にしてください。

1.薬剤師にスキルアップが求められる理由2選

薬剤師にスキルアップが求められる理由は2つあります。

理由1:薬剤師の数が増加しており、飽和状態になると考えられているため

下表は、平成28年と平成30年における全国の届出「薬剤師数」です。

  薬剤師数(人)
平成30年(2018) 311,289
平成28年(2016) 301,323
増減率 3.3%

出典:厚生労働省「平成30年(2018年)医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」

薬剤師数は年々増加しており、2016年に全国の届出薬剤師数が30万人を超えたことが話題となりました。薬剤師の職がなくなるわけではありませんが、薬剤師として活躍し続けるためにはスキルアップが必要です。

理由2:専門的なスキルが求められる時代であるため

AIの技術が発展して多くの仕事が自動化されると噂されている現在、薬剤師も楽観視することはできません。

薬剤師の業務のうち機械ができることとして、例えば調剤業務や薬歴管理はAIで効率化されることが予想されています。そのため、薬剤師は人にしかできない価値を生み出すことが求められます。

1-1.スキルアップをしたい薬剤師が考えるべきこと

薬剤師がスキルアップをするためには、目的を明確にする必要があります。漠然とスキルアップを目指すと自分に足りない部分が把握できず、何をすべきかもはっきりしません。

スキルアップの主な目的としては、下記の内容が挙げられます。

  • ・年収を今よりもアップしたい
  • ・患者の相談に乗り、最適なアドバイスをしたい
  • ・特定の分野の知識をつけて、専門性を高めたい

目的を明確にすれば、ゴールが分かりやすくなるためモチベーションを保つことができます。

2.スキルアップを考える薬剤師が身につけたいスキル・経験3つ

薬剤師がスキルアップする上で、コミュニケーション能力は重要なスキルです。

薬剤師は患者対応だけでなく、職場によっては医師や看護師との連携も必要になります。患者の相談を受け、今の薬が合っていなければ医師へ連携をとらなくてはなりません。スムーズな業務を遂行するためにも、コミュニケーション能力は必須です。

コミュニケーション能力の他、薬剤師がスキルアップするために身につけたいスキルや経験として、下記の3つが挙げられます。

  • ・マネジメント経験
  • ・在宅経験
  • ・統計学

ここでは、薬剤師が身につけたいスキルや経験について、詳しく説明します。

2-1.マネジメント経験

マネジメント経験とは、後輩や部下の管理経験のことです。具体的には、後輩や部下の指導経験、店舗の運営経験などが挙げられます。

マネジメント経験には特別な資格がないため、マネジメントを経験したいという意欲が必要です。現在勤めている職場にマネジメントができる環境がない場合は、マネジメント職を募集している職場に転職するのも1つの方法です。

マネジメント経験は管理薬剤師への転職が有利になる上、年収アップにもつながります。

2-2.在宅経験

在宅経験も、スキルアップに有効なスキルの1つです。在宅経験とは、患者の自宅に訪問して薬剤を提供・管理する、患者の相談に乗るなどの業務を指します。在宅では患者とより近い関係になるため、信頼関係を築く必要があります。

近年は、高齢者の増加や新型コロナウイルス感染症の影響により、在宅医療の需要が高まっているため、在宅経験があると活躍の場を広げることができます。在宅経験できる環境があれば、スキルアップのためにも積極的に参加しましょう。

2-3.統計学

統計学の知識を持っていれば、データに基づいて正しく情報を評価できます。例えば、検査データから薬効解析、臨床データから患者状態を予測でき、患者に最適な薬物治療を提案できます。特にチーム医療では、統計学の知見を持っていれば薬剤師の専門性を発揮できるでしょう。

統計学は現場で学ぶことができないため、外部セミナーに参加したり、書籍で勉強したりするとよいでしょう。現状では薬剤師は統計学の知識を持っている人が少ないため、他の薬剤師と差別化できます。

3.薬剤師がスキルアップを実現する4つの方法とは?

薬剤師がスキルアップを実現するためには、自分に合った方法を見つけることと、モチベーションの維持が鍵となります。本業を続けながらスキルアップを目指すためには、モチベーションの維持が不可欠です。

薬剤師がスキルアップを実現する方法は、大きく分けて4つあります。

  • ・研修に参加する
  • ・資格を取得する
  • ・個人で勉強する
  • ・転職する

ここからは、上記4つの方法について詳しく説明します。

3-1.研修に参加する

現場の実務に合わせ、研修に参加することで学びが定着します。勤務先で研修を実施している場合は、無料で参加できる場合もあるため積極的に参加しましょう。

社内研修では物足りない場合や、学びたい知識が決まっている場合は、セミナーや講習会への参加もおすすめです。

■研修に参加するメリット

  • ・最新の業界動向を入手できる
  • ・講師に直接質問できる
  • ・人脈を広げ、情報交換ができる

研修は、公益財団法人日本薬剤師研修センターや日本病院薬剤師会、公益社団法人日本薬剤師会などで行われています。研修内容も多岐にわたるため、自分に合った内容を選べます。

3-2.資格を取得する

薬剤師の専門性を高めたい場合は、資格の取得がおすすめです。資格取得は明確なゴールがあるため、モチベーションを維持できます。

薬剤師におすすめの資格は以下の通りです。薬剤以外の資格でもスキルアップにつながります。

・認定薬剤師

特定の分野の専門性を高める、ファーストステップとなる資格です。薬剤師のキャリアアップには、がん専門薬剤師、研修認定薬剤師、感染制御薬剤師、日本医療薬学会認定薬剤師、精神科薬物療法認定薬剤師などがおすすめです。

・専門薬剤師

薬剤師の専門性を高める資格です。認定薬剤師にプラスする形で取得するとよいでしょう。

・NR・サプリメントアドバイザー

保健機能食品やサプリメントを、患者の症状などに合わせてアドバイスできる知識を保有していることを認める資格です。

認定薬剤師にはさまざまな分野があり、取得に時間もかかるため目的に合った資格を選ぶことが大切です。その他難易度は高いですが介護業務に興味がある方は、ケアマネージャーもおすすめです。

3-3.個人で勉強する

最も簡単に始められる勉強法は、書籍を利用し基本的な情報をインプットすることです。日々の業務で学んだことをノートにメモを取り、分からない点や深堀したい知識を集めておくとよいでしょう。

■個人で勉強するメリット

  • ・自分のレベルに合った書籍で勉強できる
  • ・自分のペースで勉強を進められる
  • ・手軽に知識をインプットでき、すぐに現場で応用できる

基礎的な知識を学びたい場合は、書籍で勉強するのがおすすめです。例えば、服薬指導の書籍を読めば次の出勤日から活用できます。

3-4.転職する

現在勤めている職場の環境がスキルアップに向いていない場合は、転職を検討してもよいでしょう。薬剤師は職場によって身につけられる知識が異なるため、さまざまな場所で経験を積むことも大切です。

職場別に身につけられるスキルは以下の通りです。

・病院薬剤師

抗がん剤、注射剤、薬物治療、がん薬物治療などの専門知識

・薬局薬剤師

医療用医薬品、保険調剤業務の知識

・ドラックストア薬剤師

OCT医薬品や健康食品の知識

転職は年齢が高くなるほど難しくなるため、活躍の幅を広げたい場合や他の業務にも興味がある場合は、早めに行動することをおすすめします。

まとめ

薬剤師のスキルアップを実現するためには「研修に参加する」「資格を取得する」「個人で勉強する」「転職する」などの方法がおすすめです。

薬剤師の仕事内容は職場によって異なるため、目的を明確にした上で最適な方法を選択することがスキルアップの近道と言えます。

転職を考えている方は、薬剤師の転職に特化した転職サイト「ファーネットキャリア」がおすすめです。「ファーネットキャリア」では、転職者の目的に合わせた支援を行っております。

薬剤師の転職お役立ちコラムトップへ戻る

新着コラム

実績8,000人以上!!

薬剤師の転職サイト「ファーネットキャリア」では、 あなたのご希望条件に合った案件をご提案するため、掲載求人以外にも全国11万件以上の医療機関情報を元に求人案件をお探し致します。

しかも、経験豊富なコーディネーターが案件のご提供、面談シミュレーション、アフターフォローまでばっちりサポート!医療業界20年以上の就職・転職サポート実績のある株式会社ユニヴだからこそ実現出来る、安心の薬剤師転職サポートを是非ご体験ください。