薬剤師の転職お役立ちコラム COLUMN
2021/08/11
薬剤師に向いてる人の性格や特徴は?職場別もあわせて紹介
薬剤師として働くことに興味があり、自分が薬剤師に向いているかどうかが気になる人は多いのではないでしょうか。薬剤師は、専門性が求められる医薬品の管理や調剤を行う仕事であり、人の健康を左右する責任の重い仕事と言えます。
薬剤師を目指す場合は、薬剤師に必要な適性を把握し、自分に適性が備わっているかを確認することが大切です。今回は、薬剤師に向いている人の性格や特徴について、薬剤師が活躍できる職場別の特徴も交えて解説します。
1.薬剤師に向いてる人の性格・特徴4選
薬剤師になるためには薬学分野の専門的な勉強を行い、国家試験に合格する必要があります。しかし、薬剤師免許を取得して就職したものの、働くうちに「薬剤師が向いていない」と感じる人は珍しくありません。
ここでは、薬剤師に向いている人の性格や特徴を4つ紹介します。
1-1.細かい作業を苦にしない人
薬剤師の主な仕事内容である調剤業務では、処方せんや薬歴を確認したり、薬匙と電子天秤で計量を行ったりなど、目や指先を使う細かい作業が伴います。手先が器用で細かい作業を苦にしない人は、薬剤師に向いているでしょう。
調剤ではミリグラム・ミリリットル単位で薬を計量する必要があるため、几帳面に仕事を行う必要があります。数量に少しの誤差があっても気にならない性格の人は、薬剤師に向いていません。
また、薬剤師の仕事は基本的にルーチンワークです。仕事に慣れると業務効率は上がるものの、注意力が散漫になってミスも起こりやすくなるため、仕事に対する集中力も求められます。
1-2.勉強が好きな人
薬剤師が活躍する医療や薬学の世界は日々進歩しており、毎年のように新しい治療法や新薬が誕生しています。国家試験に合格して薬剤師免許を取得した後も、薬剤師はスキルアップのために勉強し続けなければなりません。
勉強が好きで、新しい知識を積極的に身につけられる人は薬剤師に向いています。薬学について学ぶためには理科・科学の知識が不可欠であることから、理科・科学が好きな人も薬剤師に向いているでしょう。
薬剤師として働き始めた後にも勉強を続ける方法としては、薬剤師会などで開催されている勉強会やセミナー、講演会への参加が挙げられます。薬剤師を目指す人は、薬学分野を好きになり、自己研鑽できる意欲を持てるようにしましょう。
1-3.接客が得意な人
薬剤師の仕事は調剤業務だけではなく、患者さんの接客対応を行う機会も少なくありません。患者さんが安心して薬を利用できるようにすることも大切な仕事であるため、接客が得意な人は薬剤師に向いています。
薬剤師に求められる接客とは、患者さんの話をしっかりと聞くこと、患者さんに薬の効能や服用方法をわかりやすく教えることの2点です。まずは患者さんの話を聞き、患者さんの年齢・体調や薬歴に合った医薬品を渡します。処方せんがある場合も、接客を通して疑わしい点があった場合は疑義照会を行わなければなりません。
患者さんに薬の効能や服用方法を教えることは、服薬指導と呼ばれます。医薬品に関する正しい情報を伝えて病気の治療に貢献することが目的であり、薬剤師が調剤する前に必ず行う重要な業務です。
1-4.責任感が強い人
薬剤師が調剤に使用する医薬品は効果が強いことも多く、調剤の量や配合を間違えると患者さんに健康被害を及ぼしてしまう可能性があります。そのため、自分の調剤に自信を持っており、患者さんの信頼に応えようとする責任感が強い人は薬剤師に向いています。
医師が作成した処方せんに疑わしい点があった場合にも、薬学の専門家として責任感を持って疑義照会を行わなければなりません。医師が作成した処方せんを言われるままに調剤しただけでは、調剤を担当する薬剤師として無責任と言えます。薬剤師が調剤した医薬品は患者さんが実際に服用することを意識して、仕事に対する責任感を持てるようにしましょう。
2.【職場別】薬剤師の仕事内容と向いてる人の特徴
「自分は薬剤師に向いていない」と考えていても、職場が変わることで考え方が変わる可能性もあります。勤務先によって仕事内容や果たす役割にも違いがあるため、自分に合った職場があるかどうかを確かめてみましょう。
ここでは、薬剤師が活躍できる職場別に、それぞれの仕事内容と向いている人の特徴を解説します。
2-1.【病院】1つの物事を掘り下げられる人
病院勤務の薬剤師は、病院内で使用する薬剤の製造・管理が主な役割です。主な仕事内容としては下記の業務が挙げられます。
- 服用薬や注射薬の調剤・製剤業務
- 病院内の医薬品管理
- 入院患者への投薬・服薬指導
- 医師や看護師と医薬品情報の共有
病院内の調剤室で調剤した医薬品は、実際の医療現場で治療目的に使用されます。病院で働く薬剤師は患者さん一人ひとりと向き合い、患者さんのからだの状態に合わせた調剤・製剤をしなければなりません。
大規模な病院ではガンなどの治療が難しい病気を扱うこともあり、薬剤師に特殊な知識が求められるケースもあります。そのため、病院で働く薬剤師は1つの物事を掘り下げられる人が向いています。
2-2.【調剤薬局】協調性に優れている人
調剤薬局で働く薬剤師の役割は、薬局を訪れるお客さんに適切な医薬品を提供することです。調剤薬局では主に下記の仕事内容を担当します。
- 処方せんに沿った調剤業務
- 調剤録や薬歴簿作成、調剤報酬請求などの事務作業
- 医薬品の販売と品質管理
- お客さんへの服薬指導と薬歴管理
- 連携する病院やクリニックとの情報共有
調剤薬局は小規模な職場であり、同僚の薬剤師と協力してチームで作業を行うことが特徴です。調剤方法やお客さんの薬歴、処方せんの情報などをチーム内で共有する必要があるため、調剤薬局で働く薬剤師は協調性に優れている人が向いています。
2-3.【ドラッグストア】コミュニケーション能力が高い人
ドラッグストアで働く薬剤師の役割は、お客さんが求める医薬品について把握して、適切な医薬品を紹介することです。ドラッグストアで働く薬剤師は下記の仕事内容を担当します。
- 処方せんに沿った調剤業務(調剤併設型の場合)
- 市販薬の販売と品質管理
- お客さんへの服薬指導と相談対応
- 接客やレジ打ち
ドラッグストアを利用するお客さんは、自分が必要とする薬を把握できていないケースもあります。そのため、薬剤師はお客さんにヒアリングを行い、体の不調や病状に合わせた医薬品を紹介しなければなりません。ドラッグストアで働く薬剤師は、コミュニケーション能力が高い人に向いています。
3.薬剤師が向いていないと感じる場合は転職がおすすめ
1つの職場で薬剤師として働き始めた後で、「自分には向いていない」と感じる場合は転職することがおすすめです。他の職場への転職やMRなどの他職種に転職することで、状況が改善される可能性があります。
薬剤師免許は医療・薬学業界において価値が高い資格であるため、転職活動では薬剤師の資格・経験を活かせる転職先を探しましょう。調剤薬局で働いており、より高度な調剤業務を担当したい場合には病院への転職を考えるなど、自分の性格や目指す働き方に合った職場に転職することがおすすめです。
薬剤師の資格を保有していると、製薬企業に勤めるMRや医療施設の治験業務を担当するCRC、専門学校教員や大学の研究職といった専門職に就くこともできます。職種によって向いている性格や特徴も変わるため、薬剤師が向いていないと感じる人は自分に合った職種を探してみましょう。
まとめ
薬剤師は薬を正確に調合・管理する必要があることから、細かい作業が苦にならず、資格取得後も勉強し続ける姿勢を持てる人が向いています。患者さんとコミュニケーションを取ることができ、仕事に対する責任感が強いことも薬剤師に向いている性格・特徴です。
薬剤師は職場ごとに仕事内容や役割が異なり、向いている人の特徴にも違いがあります。薬剤師免許は医療系の他職種でも活かせるため、薬剤師が向いていないと感じる人は、他の職場や他職種へ転職することがおすすめです。
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