薬剤師の転職お役立ちコラム COLUMN

2021/02/22

薬剤師は英語を活かして働ける!英語力をアップさせる方法も解説

海外との往来が盛んになった近年では、海外に拠点をもつ企業や海外企業と取引がある企業で働く際に、一定以上の英語力が従業員に求められることが珍しくありません。では、医療業界で働く薬剤師にとって、英語力はどの程度必要なのでしょうか。

この記事では、薬剤師にとっての英語の必要性や習得メリットについて解説します。英語力を活かせる職場や英語のレベルを高めるための方法についても併せて確認し、薬剤師としてのステップアップを目指しましょう。

1.薬剤師にとっての英語の必要性

外国人が少ない地域で処方箋の調剤業務などを行っている薬剤師の場合、薬剤師として働く上で英語の必要性を実感していない方も多いでしょう。しかし近年では、日本に移住する外国人や、旅行・ビジネスなどで日本を訪れる外国人が増えています。

2003年から2019年の間で、年間の訪日外客数は約2,600万人も増加しました。

出典:日本政府観光局「訪日外客数」

2020年は新型コロナウイルス感染症の影響もあり、訪日外客数は減少したものの、長期的に考えれば日本に移住する外国人や外国人観光客は増加が見込まれます。そのため、外国人に薬を処方する機会も増えるでしょう。

外国人患者を接客する機会や、英語が使える方を募集する求人が増えると考えられることから、薬剤師として働く上で英語力は重要なスキルといえます。今後も薬剤師として働き続けたい方や、薬剤師としての活躍の場を広げたい方は、英語力を身に付けられるよう勉強をスタートしましょう。

2.薬剤師が英語を習得するメリット

英語力は薬剤師として働き続ける上で重要なスキルですが、「薬剤師としての仕事が忙しい中、コツコツと勉強することは大変」という方も多いでしょう。

ここでは、薬剤師が英語を習得することで得られるメリットについて紹介します。薬剤師が英語を学ぶことの魅力について知り、勉強のモチベーションアップにつなげましょう。

2-1.外国人客を接客できる

旅行・ビジネスで日本を訪れた外国人や、日本に移住した外国人も、病気にかかったりケガをしたりすれば医薬品が必要となります。しかし、その外国人が日本語を十分に話せない場合、処方薬の確認や購入したい薬の把握ができず、薬剤師として適切な接客・サービスを提供できません。

英会話ができる薬剤師であれば、外国人客に対しても丁寧に接することができ、商品の説明などのサポートも行えます。外国人対応スタッフが英語で対応することによって薬局や店舗の評判もよくなり、さらなる顧客獲得や売上向上につながるでしょう。

2-2.英語の新薬に関する情報を収集できる

医療業界や医薬品業界は日進月歩の世界であり、日々新しい研究・技術・製品が誕生しています。医療・医薬品の最新情報は、基本的に英語論文で発信されることがほとんどです。

大きな研究成果や革新的な技術・製品の場合、日本語で入手できることもありますが、日本語の文章だけでは詳細がわからないことも少なくありません。

英語を理解できる薬剤師の場合、英語で書かれた最新の研究論文や新しい技術・製品の情報などを適切に収集し、詳しく確認できます。海外の医療や医薬品に関する情報にいち早く触れられるため、薬剤師として必要な知識をより多く蓄積できるでしょう。

2-3.転職・給料アップにつながる

今後は国際化がさらに進み、薬剤師が外国人客に対応する機会が増えたり、海外の製薬会社とのつながりが強くなったりすることが考えられます。一方で、ビジネス英語が使いこなせる薬剤師は、現在の日本ではあまり多くありません。

そのため、確かな英語力が身に付いている薬剤師であれば、薬剤師としての市場価値が高くなり、転職の際に有利に選考を進めることができるでしょう。

また、英語が話せることで職場の中で評価が上がったり、給与水準が高い外資系製薬会社の研究開発・営業などへの転職に成功したりすれば、給料・賞与のアップにもつながります。

薬剤師としてのキャリアアップ・収入アップのためにも、語学力を高めることは重要といえます。

3.英語力を活かして働ける薬剤師の職場

薬剤師が英語を身に付けることには様々なメリットがあり、一般的な調剤薬局やドラッグストアなどで勤務していても、英語が役に立つ場面は多々あります。中には、「英語に自信が付いたから、英語をしっかり活かせる職場に転職したい」と考える方もいるでしょう。

ここでは、薬剤師が英語力を活かして働ける代表的な職場を紹介します。

3-1.空港の薬局・ドラッグストア

外国人が日本に訪れた際に、最初に利用する施設の一つが空港です。国際線のある空港内や、空港周辺に開設している調剤薬局やドラッグストアなどでは外国人客の割合も高いため、接客する際に英語が必須となることが考えられます。

また、東京・大阪・京都などの都心部・観光地などにある薬局やドラッグストアも、外国人が訪れることが多いため、英語力を活かす機会が多くあるでしょう。

3-2.大使館や在日米軍基地付近の薬局・ドラッグストア

大使館や在日米軍基地付近など、外国人が多く居住する地域にある調剤薬局やドラッグストアでも、身に付けた英語力を存分に発揮することが可能です。

大使館や在日米軍基地に勤務する方は、多くの場合、数か月~数年単位での滞在となります。質の高い接客を英語で行うことができれば、リピーターになってくれる可能性が高いと言えます。

また、リピーター外国人客の接客を重ねることで、さらなる英語力の向上が見込める上に、国際感覚も身に付けられるでしょう。

3-3.総合病院の門前薬局

総合病院には様々な患者が来院しており、外国人の患者も珍しくありません。総合病院の近くに開設された調剤薬局(門前薬局)では、外国人に治療薬などを処方したり服薬相談・服薬指導を行ったりする機会も多いため、身に付けた英語力を活せます。

ただし、地域・エリアや医療機関によっては外国人の患者が少ない勤務地もあります。転職情報をチェックする際は、「英語が活かせる」「英語を話せる方募集」といった文言や、英語に関する応募条件が記載された求人を中心に確認しましょう。

3-4.外資系の製薬会社

上級レベルのビジネス英語や医療英語を習得し、日常的に英語を使うことが苦ではない方には、外資系の製薬会社・医薬品メーカー・医療機器メーカーなどもおすすめです。

外資系の製薬会社では、社内で英語を日常的に使用する職場が多くあります。海外出張や海外勤務となった場合は、より英語力を発揮できるでしょう。

また、製薬企業に勤務する薬剤師の業務の一つとして、英語で書かれた最新の医薬品情報やメディカル論文を把握することが挙げられます。読解業務が多い医薬品の開発・管理に関する業務を行う職種の場合、英語ができることは必須条件となるでしょう。

また、営業系の職種の方も、英語で書かれた医療の最新情報を日本語でまとめた上で、医師などに提供することで、自社が取り扱う医薬品の営業にもつながります。

4.薬剤師が英語力をアップさせる方法

薬剤師は日々仕事で忙しいため、業務で使う英語を意識しながら、効率的に学習を進めることが大切です。

以下は、薬剤師が英語力を効率よくアップさせるための方法です。

●医療に関する英語を中心に勉強する
特に外資系製薬会社などで働く場合、日常英語やビジネス英語に加えて、専門性の高い医療英語も理解する必要があります。

大学入試で薬学部を受験する際に英語を勉強し、英語の基礎ができている方は、英語で書かれた医学関連の学術論文・専門書などに毎日目を通すことがおすすめです。

●TOEICを受験する
日常レベルやビジネスレベルの勉強から英語のスキルを積み重ねたいと考えている方には、TOEICなどの資格試験の受験がおすすめです。

TOEICの受験勉強をコツコツ行うことで、基礎的な英語力が身に付きます。一般的に、ビジネスで英語を活用するためには、TOEICで800点以上のスコアを取ることが好ましいとされています。

●仕事で英語を使う職場に転職する
仕事ですぐに使える英語を習得したい場合には、英語を使う頻度が高い職場への転職がおすすめです。

実際に外国人と英語で会話を行うことで、接客の際に使うフレーズやよく使用する英単語・表現をより多く吸収できます。外国人との会話は、最も効果的な英語の勉強法といえるでしょう。

自分のレベル・状況に合った英語の勉強法を取り入れ、高い英語力を身に付けましょう。

まとめ

薬剤師にとって、英語は必須のスキルではありません。しかし、外国人客への対応や今後のキャリアアップを考えると、習得が好ましいスキルの一つです。

薬剤師が英語力をアップさせるためには、「医療情報を英語で読む」「TOEICの勉強を行う」「英語を使う職場に転職する」などの方法が効果的です。自分のキャリアプランに必要な英語力を見据えた上で、自分に合った学習方法を選択し、薬剤師として活用できる英語を習得しましょう。

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