薬剤師の転職お役立ちコラム COLUMN

2021/12/14

企業で働く薬剤師の種類と仕事内容|転職のコツも

薬剤師が活躍できる職場は、調剤薬局や病院だけではありません。薬剤師の資格を持つ人が働く際、「企業薬剤師」は勤務先として有力な選択肢の1つです。現在、さまざまな企業で多くの薬剤師がスキルを生かして業務にあたっています。

当記事では、薬剤師が企業で働く際のメリット、企業薬剤師の種類ごとの年収相場、転職する際のポイントを紹介します。企業での勤務を考えている薬剤師の人は、ぜひ当記事の内容を参考にしてください。

1. 薬剤師が企業で働くメリットとは?

薬剤師の資格を持っている人が企業で働くことには、以下の3つのメリットが挙げられます。

・年収が高めである

企業で働く薬剤師の年収は、調剤薬局や病院と比べて高い傾向にあります。特に、インセンティブのあるMRや研究開発職は高年収が見込めます。企業薬剤師の年収は、若い頃や転職直後はそれほど高くありませんが、年を経るごとに少しずつ上がっていくことが特徴です。年収が頭打ちになりがちな調剤薬局や病院と比べ、将来的に高年収を得られることは大きなメリットと言えるでしょう。

・福利厚生が充実している

薬剤師の働く企業の中には、福利厚生が充実している企業もあります。家賃補助や家族手当、退職金制度が整っているほか、有給や産休・育休も取りやすいでしょう。

・土日休みの職場が多くある

基本的に一般企業は残業が少なく、土日が休みです。夏季休暇や年末年始休暇などもあり、年間休日日数が多いため、ワークライフバランスを重視した働き方が実現します。

2. 企業で働く薬剤師の種類と仕事内容・年収相場

企業で働く薬剤師と一口に言っても、実際の仕事内容や年収は職種によって大きく異なります。ここからは、企業薬剤師の種類ごとに年収相場の金額を紹介します。なお、年収相場は各求人情報を参考に算出した参考値であるため、あくまでも目安程度にとどめてください。

2-1. 開発職

開発職とは、企業が保有するサービスを商品化する仕事です。研究職が生み出したアイデアをどのように展開し、売り出していくかを考えます。

新商品を生み出すためには、機能性や安全性など、さまざまな角度から検討する必要があります。1つの商品を開発するのに、十年以上の年月を要することも少なくありません。そのため、考えることが苦ではなく、粘り強い人が開発職に向いています。開発職の年収相場金額は、約550万~650万円です。

2-2. 研究職

研究職とは、ゼロから新たな価値を生み出す仕事です。各メーカーともに資金を投入し、力を入れている部門の1つに挙げられます。研究職は、新薬開発や病気治癒の仕組みの解明などに携わり、長い年月をかけて研究を進めます。そのため、研究結果が出るまで根気強く取り組める人が研究職に向いています。また、チームと協力して研究を進めていくためのコミュニケーション能力も必要です。

研究職の年収相場金額は、約850万~950万円と高い傾向にあり、企業薬剤師の転職先として人気の職種です。しかし、中途採用の募集がほとんどないため、転職難易度は高くなります。

2-3. 学術職

学術職は、DIとも呼ばれます。DIとはDrug Informationの略で、医療品情報を管理するのが学術職の仕事です。DIは、日々更新される最新の医薬品情報をさまざまな媒体から取り入れ、管理します。必要に応じて医療機関の医師に情報やアドバイスも提供します。

DI業務では膨大な情報を取り扱うため、冷静に情報を処理できる人が向いています。また、人が理解しやすいように情報をまとめ、伝えられる能力も必要です。学術職の年収相場金額は、約400万~500万円となっています。

2-4. 営業職

営業職はMS(マーケティング・スペシャリスト)とも呼ばれます。営業職の業務内容は、医療機関や調剤薬局に薬や機器を届けることです。製薬メーカーから医薬品や医療機器を仕入れ、医療機関や調剤薬局に販売します。

客観的に商品を比較し、医療従事者に最適な情報提供ができるよう、MSには幅広い知識が求められます。医療機関と価格交渉も行うため、コミュニケーション能力に加え、利益を確保する意識も重要です。営業職の年収相場金額は、約500万~600万円です。

2-5. 品質管理担当の薬剤師

品質管理業務とは、自社の医薬品の品質が保たれるよう管理する仕事です。製品の品質が基準を満たしているか製造の各ステップで検査し、問題があれば原因を突き止めます。さまざまな部門へ報告やフィードバックを行うため、コミュニケーション力が求められます。原料の取引先に出向くことも多く、海外出張もあります。そのため、人との交流が得意な人が向いているでしょう。

品質管理担当の薬剤師の年収相場金額は、約500万~600万円であり、経験者でなくても転職は可能です。しかし、人気の職種であるため非公開求人も多く、転職の難易度は高いと言えます。

2-6. 管理薬剤師

管理薬剤師は、医薬品や従業員の管理業務を担当します。薬剤管理のほか、薬剤師への指導や教育も行います。また、医薬品に関する情報収集、情報管理も業務の一環です。資料を国内外から集め、取引先に情報提供したり、新薬の申請に関する業務を行ったりします。

管理薬剤師は常に責任を伴う仕事であり、薬事のプロフェッショナルとしての姿勢が求められます。そのため、責任感が強くプレッシャーに負けない人が向いているでしょう。管理薬剤師の年収相場金額は、約550万~650万円です。

2-7. 企業内診療所の薬剤師

企業内診療所の薬剤師とは、企業内に設置された医務室で働く薬剤師のことです。医師や看護師と協力しながら、調剤業務、服薬指導、職員の健康管理を行います。さらに、診療所の規模によっては薬品の取扱責任者や衛生管理者の役割、管理薬剤師の役割を兼ねる場合もあります。そのため、さまざまな業務の経験を積めることがメリットです。

しかし、企業内診療所を設置している企業はかなり少なく、大手企業に限られます。人気の職種であり離職率も低いため、企業内診療所の薬剤師求人は非常に少なくなっています。企業内診療所の薬剤師の年収相場金額は、約400万~500万円です。

3. 企業薬剤師に転職するための3つのポイント

企業薬剤師は、待遇が良くやりがいもあるため、人気の高い職種です。しかし、病院薬剤師や薬局薬剤師に比べて募集数が少ない傾向にあります。そのため、希望通りの転職を成功させるには、3つのポイントを押さえることが重要です。

・職場文化の違いを理解する

調剤薬局や病院の職場と企業の職場では違いがあることを理解しましょう。企業ではチーム単位で業務を進め、飲み会や決起会など業務外での交流も多くあります。そのため、コミュニケーションが苦でないか、自分の求める働き方と合っているかを事前に検討するとよいでしょう。

・企業で求められるスキルを身に付ける

企業薬剤師として働く際には、特定のスキルを持っていることが重視されます。多くの企業で求められるのは、海外の資料を読みこなす語学力や、人を育てるマネジメント能力です。自分のこれまでの経験でアピールできることはないか、面接前に確認しておきましょう。

・サポートが手厚い転職サイトを活用する

そもそも企業薬剤師は求人数が少なく、自分だけで求人情報を探すのは一苦労です。薬剤師を募集している企業を見つけたいときは、サポートが手厚い転職サイトを利用しましょう。「ファーネットキャリア」は薬剤師に特化した転職情報サイトです。一人ひとりに寄り添った面接カウンセリングを行い、業界動向やキャリアプランを見極めつつ、転職成功をサポートいたします。

今までの勤務先と企業の職場文化の違いを理解すれば、転職後のミスマッチが起こる可能性は低くなります。語学力やマネジメント能力に自信がある場合は、企業薬剤師にぜひ挑戦してみてください。

まとめ

企業薬剤師は、年収や福利厚生などの待遇が良く、薬剤師資格者の勤務先としてメリットが多いと言えます。しかし、求人が新卒採用に偏っていることも多く、人気の職種ゆえに狭き門です。

企業薬剤師でも、職種によって仕事内容や求められるスキルは違います。これまで培ってきた経験やスキルを生かし、企業薬剤師としてより働きやすい環境で働きたい人は、「ファーネットキャリア」をぜひご利用ください。

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