この薬剤師さんは三重県の薬科大学を卒業後、総合病院で勤務を始めました。しかし、働き始めると夜勤が続くなど思った以上に体力的な負担が大きかったそうです。それに加えて人の死を間近で体験する環境が精神的な負担となっていました。

しばらく働けば体も慣れてくると思い、1年間は働いたのですが最後まで病院の環境になじむことができず、転職サイトを利用して三重県の調剤薬局へ転職したと話してくださいました。

転職後は総合病院の門前薬局で勤務を始めました。前職の病院に引けを取らない忙しさだったのですが、精神的な負担は軽減されました。調剤薬局の仕事が肌に合っていたため非常に前向きに働くことができたそうです。

プライベートも順調で2年ほど働いたタイミングで結婚されることになりました。結婚してからは家庭を支えるためにパート勤務へ変更されたそうです。しかし、しばらくすると旦那さんが転勤することになり、退職することになったと話してくださいました。

旦那さんの転勤先は奈良県だったので、転職サイトを使って求人情報を集めていらっしゃいました。新しい就職先を探すにあたって薬剤師としての幅を広げるために在宅医療に携わりたいという気持ちが強かったようです。自宅から通える範囲で在宅医療を行う奈良市内の薬局へ面接に行き、無事に採用されました。

雇用条件も週2日のパート勤務だったため、家庭とのバランスもとりやすかったそうです。勤務を始めると確かに在宅専門の店舗で自分の望んでいた環境でした。ただ、週2日の勤務が施設訪問のタイミングとぴったり合致していたため、任されるのは薬の配達ばかりで調剤をする機会がほとんどなかったそうです。また施設へ配達しても施設のスタッフさんが薬の管理をしていたため、本当にただ薬を持っていくだけでした。

今後の薬剤師としての将来を見据えたときに、再び調剤のフィールドで活躍したいという気持ちが強くなったために転職を希望されて弊社ファーネットキャリアへ相談を頂きました。

仕事終わりの時間に勤務している奈良市の職場近くにあるカフェで、薬剤師さんの状況と今後のキャリアプランについてヒアリングを行いました。

パート勤務を希望する薬剤師さんは勤務時間や時給などの条件が先行して、業務内容ややりがいなどは気にされないケースが多いです。しかし、この薬剤師さんは家庭をさせながらも仕事もやりがいをもって成長したいという気持ちが非常に強い方でした。伺った内容を面談報告書にまとめて、求人リサーチ専門の部署に以下のような条件に当てはまる求人を探してもらいました。

• ・奈良県奈良市の自宅から公共交通機関で1時間圏内
• ・可能であれば総合病院の門前店舗（小児科、精神科の単科は避けたい）
• ・扶養範囲内のパート勤務
• ・時給2100円以上で週2～3日勤務

総合病院の門前店舗から優先的にリサーチを行い、すぐに以下のような2つの求人を見つけることができました。

• ①奈良県で3店舗を展開する小規模薬局
• ②関西に広く展開する大規模薬局

すぐに薬剤師さんに連絡して求人内容を確認してもらうと、「ぜひ面接に行ってみたいです」と返事をもらうことができたので面接の日程を調整しました。面接当日は私も同行させてもらい、面接はスムーズに終わりました。開局している店舗の見学もしましたが、とてもいい雰囲気で現場の様子をうかがっていました。

面接を終えて薬剤師さんに印象を伺うと、「どちらも良い薬局だと思ったのですが、①の薬局の社長さんが緊急のときは店舗に入ってくれるのは心強いと感じました。育休明けで復帰している薬剤師さんも複数いましたし、これからのことを見据えてもいい環境だと思います」と返事を頂き、①の薬局へ入職が決まりました。

新しい薬局に転職して1ヶ月が経ったころに電話で近況を伺うと、「久しぶりに総合病院の門前店舗なので勘を取り戻すのに少し時間が掛かりました。でも、ほかのスタッフさんも親切にしてくれますし、アットホームな雰囲気でとても働きやすいです」と話してくださいました。

今回の薬剤師さんのように、時間が限られているパート社員だから単純作業ばかりさせられるという悩みをもった薬剤師さんは多いです。単純作業が好きという方も多いですし、時間が短いのである程度は仕方がないと思います。ただ、成長ややりがいという観点から見ると、いい職場とはいえないです。

「私はパート勤務だから仕方ない」と諦めていらっしゃる薬剤師さんが多いのですが、そのようなお悩みを持つ薬剤師さんがいらっしゃいましたら、ファーネットキャリアまでお問い合わせください。ご納得いただけるような求人案件が見つかるまで、しっかりとサポートさせて頂きます。