コーディネーターレポート REPORT

大阪府OSAKA

M&Aの買収で失職した薬剤師に大阪のドラッグストアの人事職を提案

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薬価・調剤報酬改定など薬局を取り巻く環境は日々変化をしています。変化に対応できず経営が難しくなるとM&Aによる買収が積極的に行われています。薬剤師専門の転職エージェントである弊社ファーネットキャリアにも、薬局の買収をきっかけに転職をされる方がいらっしゃいます。

例えば、以前に大阪府堺市にお住まいの30代男性薬剤師さんから相談を頂いたことがあります。ドラッグストアでOTC医薬品の販売をされていましたが、大手ドラッグストアチェーンへ買収され、「調剤薬局併設型の店舗以外は、医薬品第一類を扱わない」という方針になってしまったそうです。

これまで調剤の経験がなかったことからドラッグストアでの時短勤務を求められ、生活のために退職を決意されたそうです。新しい職場として大阪府堺市のドラッグストアをお探ししたときのエピソードです。

大阪府堺市のドラッグストアでOTC販売を担当

大阪の薬科大学を卒業されてから、地元である大阪府に展開しているドラッグストアで勤務を開始されました。新卒でドラッグストアをお選びになった理由を伺うと、以下のように答えてくだいました。

  • ・調剤報酬に頼らない薬剤師になりたかった
  • ・病院や調剤薬局と比べて学生からの人気が低く、早く昇進できると感じた

仕事に対するモチベーションは非常に高く、競合している近所のドラッグストアへ頻繁に足を運んでいたそうです。そこでは商品の陳列方法やおすすめ商品をこまめにチェックして、自分の働く店舗の参考にされていたとのことです。

不規則なシフトに疲れを感じることも多かったですが、能動的に仕事に取り組む姿勢が評価されて2年で店長を任されるようになりました。

店長になってからは店舗スタッフの教育へ力を入れ、売り上げアップに必要な接客方法や商品配置をスタッフに教えて実践させていたそうです。その甲斐あってか売り上げの前年比が全店舗中1番になり、表彰を受けたこともあったと話してくださいました。

それからも、店舗スタッフ教育用にまとめていた資料を全店舗でシェアするなど会社全体への貢献が評価され、大阪エリアのマネージャーを任されるまでになったそうです。しかし、勤続9年目を迎えようとしていたころ、M&Aによって全国チェーンの調剤薬局への買収が決まったそうです。

M&Aによる買収で職を追われる

全国チェーンの薬局から新しい社長がやってきたのを皮切りに、この薬剤師さんの勤務スタイルは大きく変化していきました。まず、新社長の就任から3ヶ月過ぎたタイミングで、新しいエリアマネージャーが親会社から配属され、この薬剤師さんは店舗での勤務に戻されました。

そこから1年が経過すると会社の方針でドラッグストアでの「医薬品第一類」の取り扱いを減らしていき、最終的にはゼロにするという計画が発表されたそうです。

それにともなって人件費削減のために時短勤務を求められました。時短勤務の給与では生活を維持できず、実質的な退職勧告だったそうです。新卒から勤め続けて愛着もあったそうなのですが、退職を決意されて弊社ファーネットキャリアへ登録してくださったそうです。

大阪のドラッグストアで人事の仕事を提案

薬剤師さんのご希望をヒアリングするために、大阪府堺市のご自宅近くまで伺いました。近くにあったカフェでゆっくりお話を伺わせてもらったのですが、希望は「大阪府堺市の自宅から車もしくは公共交通機関で1時間以内で通勤できること」のみでした。

この薬剤師さんの「働かせてもらえるなら何でもしますし、勉強も怠りません」という姿勢は素晴らしいのですが、なにも考えずに入社をしては今までのキャリアを活かせないと私は感じました。

そこで、薬剤師さんに「人事を募集している大阪のドラッグストアがあります。店舗をまわって売り場作りのアドバイスをしたり、スタッフの悩みなどを聞いたりして働きやすい環境を整備する仕事と聞いています。これまでのキャリアを活かせますし、面倒見の良いお人柄が人事にぴったりだと思うので話を聞いてみませんか」と提案をしました。

薬剤師さんも興味を持ってくれたようで、「すぐに話を聞いてみたいです」と答えてくれました。すぐに、その場から薬局の人事担当者に電話をして求人の有無を確認しました。すると、「まだ探しているよ! 近くにいるから今から話に行きましょうか」と返事が返ってきました。薬剤師さんも時間があるとのことでしたので、面談当日に面接・店舗見学を行うことになりました。

面談した日に人事担当者と面接

1時間ほどで薬局の人事担当者が到着したので、薬剤師さんに仕事内容の説明をしてもらい、私から「薬剤師さんのこれまでの経歴」を伝えました。人事担当者からは、薬剤師さんの「誠実で柔らかい雰囲気の人柄」や「ドラッグストアで積み重ねてきたノウハウをまとめた仕事ノートから見える前向きな姿勢」を非常に評価して頂きました。

店舗見学を終えると、その場で「ぜひとも一緒に働きましょう」と内定を頂くことができました。翌日に頂いた雇用条件通知書をみると、給与も前職と同じくらいの水準で提示を頂いており、薬剤師さんも納得した様子で内定を承諾してくれました。

勤めていたドラッグストアに退職の意向を伝えると、すんなりと受け入れてくれたようで、有給消化の1ヶ月間はゆっくり過ごされたそうです。有給が無くなった次の日から新しい職場で勤務を始めて、3ヶ月は薬局での現場研修もされたそうです。

人事として勤務をはじめたころにお電話をして近況を聞いてみると、「現場の人と信頼関係を構築するために積極的に店舗をまわっています。前職の仕事経験が活かせると感じることが多くて楽しく働けそうです」と話してくれました。

薬局業界は国の方針によって風向きが180度変わることもあり、企業の買収や合併が頻繁に起こります。良い側面も多いのですが、この薬剤師さんのように仕事を奪われてしまうような最悪のケースも存在します。もし買収や合併によって不利な条件提示をされている薬剤師さんがいらっしゃいましたら、ぜひファーネットキャリアまでお問合せください。

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