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薬剤師によるサプリメントや健康食品の活用指導の重要性

薬剤師によるサプリメントや健康食品の活用指導の重要性のイメージ

残念ながら、現代の日本においても「難病や健康増進に効く食品」と称して、実際の効果があるか疑わしい商品が流通しています。それらを売る業者は、多くの場合で病気や健康不安を抱える当事者の「劣等感」や「恐怖心」に付け込んで、高額で購入させようとします。

健康維持や病気にまつわる得体の知れない商材に関して何十年にも渡って報道されてきたにもかかわらず、いつまで経ってもなくなりません。その理由の一つは、消費者にとって薬剤師を含めた専門家に相談できる機会が少なかったことがあることが考えられます。

薬剤師は医薬品のみでなく栄養指導などの健康管理に役割を担うことが期待されています。そうした健康相談の中で、相談者が悪徳な商品を購入や服用してしまうことを阻止することができます。

また、有効なサプリメントや健康食品も存在するため、これらと健康指導を組み合わせれば患者さんの薬を減らすことも可能です。それでは、サプリメントなどを活用して、どのようにして薬剤師としての職能を発揮すればいいのかについて、ここでは確認していきます。

【サプリメントや健康食品について少ない相談機会】

「ダイエットに成功したい」、「健康を維持したい」、「病気を治したい」といった願望は、当事者であれば当然抱きます。そして、症状や体質が深刻であればあるほど、改善のための願望は切実なものであります。つまり、藁(わら)にもすがるような気持ちになっているのです。

そういった心理をついて、患者さんに対して効果のない「サプリメント」や「国内未承認薬品」などを効果のあるものとして勧めてくる業者が存在します。

当事者個人の心理としては、何が何でも症状や体質を改善することにのみ目をとられており、実際に効果があるかわからないサプリメントや国内未承認薬品を業者に言われるがままに購入してしまいます。

これらの業者は、当事者のコンプレックスや恐怖心につけこんで、サプリメントや国内未承認薬品といった商品が雄一の解決方法であると信じ込ませようとします。その際には、当事者個人が本当にそれらサプリメントや国内未承認薬品の効果があるかについて、さらにはそれらが流通していること自体に法律的な問題があるかを考える余裕はありません。

上述したような悪徳業者による洗脳といったプロセスを進行させてしまう原因の1つには、前述の通り当事者が身近に薬剤師などの専門家に気軽に相談して客観的にアドバイスをしてくれる場がこれまではなかったということがあります。

もし悪徳業者がサプリメントや国内未承認薬品を勧めてきた時点で、当事者が薬剤師などの専門家に相談し、それらの商材の効用のウソを確認できれば、業者の洗脳に巻き込まれるまでも無く冷静に対処できます。こうした冷静に判断できる人が増えれば、悪徳業者による流通も先細りになって、効果の乏しいサプリメントや健康食品、国内未承認は究極的には消滅するでしょう。

【サプリメント・健康食品の最適な摂取における薬剤師の役割】

今後の薬剤師の役割は、医薬品服用だけでなく食事やサプリメントの摂取指導など健康全般への相談対応や指導も期待されています。その役割の中において、人の弱みに付け込んだ効果の無いサプリメント・健康食品や国内未承認薬品の服用に関する相談もあると考えられます。

薬剤師が適切にアドバイスをして効果のない商品の服用や購入をやめさせることができれば、社会的に大きな役割を果たすことになります。

一方で、サプリメントや健康食品の中には健康を増進させる有用なものもあります。現在は以前と比べて食品に含まれる栄養素は減少していると考えられており、青汁やDHA・EPA、乳酸菌サプリなど適切なサプリメントや健康食品の摂取で必要な栄養素を補填できます。

これらを合わせて健康指導を行えば、免疫力が高まり病気になりにくい体質となります。これが結果として薬の摂取量を低下させ、患者さんにとってみれば薬にかかる費用を低下させて経済的な利益が生じます。

ただし、それぞれのサプリメントや健康食品の成分は一つの栄養素に偏っており、過剰摂取や医薬品との飲み合わせによっては副作用が生じます。

例えば、ビタミンAは美肌によい成分として知られています。しかし、これら脂溶性ビタミンは過剰に摂取しすぎると頭痛や脱毛などの症状を生じる恐れがあります。

医薬品との飲み合わせについては、例えばビタミンCは炭酸脱水酵素抑制剤や鉄排泄剤との摂取によって、尿路結石を引き起こす危険性が高まります。また、血流を改善するとされるビタミンEは血栓防止薬や抗凝固剤などと同時に摂取すると、出血が高まる危険があります。

このように、たとえ有用なサプリメントや健康食品を選択したとしても、最適な摂取量と飲み合わせなど最適な摂取方法を実施しなければ効果を得られません。それどころか間違った量や方法で摂取すると、人体に悪影響を及ぼします。

しかし、一般の消費者が有用なサプリメントや健康食品による恩恵を受ける摂取方法を自分一人だけの力で理解するのは困難です。そこで、専門家である薬剤師に商品の選択、摂取量や飲み合わせについて相談できれば、最適な摂取ができて健康増進が可能です。

その結果、薬剤師が病気になった患者への医薬品の供給だけでなく、患者以外の人々の健康増進に役割を果たすことになります。

しかしながら、薬剤師がサプリメントや健康食品を介して人々の健康増進に役割を果たそうとするならば、健康に関して地域住民の相談に応える職場に所属する必要があります。

【人々の健康増進に貢献できる職場とは】

薬局の中には、積極的に地域住民のための健康診断などのイベントを行い、相談を受ける機会をもうけている会社があります。その相談の中で、個々の相談者の体調に応じて医薬品やサプリメントの服薬指導を行っています。その中で適切にサプリメントや健康食品の活用方法を指導することができます。

その一方で、得体のしれない商品の服用阻止させる機会もあります。例えば、ガンなどの重病患者が親類や身近な知合いからよく分からない未承認薬などを勧められることがあります。

親近者からの勧めを無下に断るのに躊躇する人もいるでしょう。そのときに気軽に薬剤師に相談できて専門家としてのアドバイスをもらえれば、そのアドバイスを基によくわからない商品の購入や摂取を断りやすくなります。

他には、過去に某テレビ局の健康番組で「〇〇を摂取すれば中性脂肪が減る」という捏造報道があり、翌日それを信じた消費者によってスーパーからその食品がいっせいに売り切れたという事件がありました。

ここでも薬剤師に真偽について相談できて正確な知識を得ることができれば、捏造に惑わされて購買することも無く、無用な出費を回避することができたでしょう。

このとき所属している職場での取り組みによって患者さんや消費者が薬剤師に気軽に相談できる機会を設ければ、薬剤師が薬やサプリメントなどについて適切なアドバイスを数多くの人に行うことができます。

その結果、調剤薬局・ドラッグストアやそこに所属している薬剤師への地域の患者さんや消費者からの支持が高まります。

ただ、実際のところこのように地域に対してセミナーを行ったり、相談会を開いたりと積極的に情報発信を行っている調剤薬局・ドラッグストアは少ないです。

弊社ファーネットでは、こうした「健康情報発信拠点」として地域住民に対して積極的に啓蒙活動をしている法人の情報があります。薬剤師として地域住民の健康管理全般において役割を果たしたいとお考えの方は、一度ご相談ください。

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