業種による違い DIFFERENCE

門前薬局の今後と薬剤師の役割

門前薬局の今後と薬剤師の役割のイメージ

病院や診療所の傍に立地している薬局は「門前薬局」と呼ばれ、隣接する特定の医療機関が発行する処方せんを応需する薬局です。「調剤薬局」の多くがこの「門前薬局」の形態で存在しています。

「門前薬局」は1974年(昭和49年)の「医薬分業元年」以降に出現しました。診療報酬の改定で処方せん料が大幅に引き上げられ、それを受けて医療機関は、院外へ処方せんを発行し始めました。

院外に処方せんを発行する医療機関が増えると、そこに新しいビジネスとして、「調剤薬局」が生まれたのです。その立地は病院や診療所といった医療機関に隣接し、「門前薬局」として機能しました。

医療機関に隣接して調剤薬局が立地すれば、医療機関が存続する限り、そこから継続的に処方せんを得ることができるため、門前薬局の経営者をにとって非常に魅力的でした。同時期に国は医薬分業をより進展させるため、調剤報酬を手厚くしていました。

つまり、医療機関に隣接している為に簡単に集客でき、手厚い調剤報酬で売上も伸びるので、製薬会社のMRなど事情をよく知り医師とコネクションをもつ人達は、この状況に上手く乗じ、いっせいに医療機関に隣接した調剤薬局ビジネスに参入しました。

こうした流れもあって医薬分業率は着実に伸び、現在は70%近くに達し、門前薬局は医薬分業の受け皿として機能してきました。

しかしながら、分業に際しての効果として本来期待されてたのは、薬局は、薬剤師の職能を発揮して患者さんの利益に貢献することであり、服薬指導や薬の飲み合わせ、健康相談など、地域住民が気軽に訪れることができる「健康のカウンセラー」としての役割でした。

ところが、実際には門前薬局のほとんどはは隣接する医療機関が発行する処方箋を応授し、それに沿って調剤業務をこなすのみで、上述したような役割を果たしているといえるものではありませんでした。

このような現状を変革し、複数の病院から処方された患者の薬をまとめて管理する「かかりつけ薬局」への転換を促進するため、厚生労働省は「門前薬局」について、診療報酬を今より減らすことを公表しています。

以上のことから、医療機関の傍に立地のゆえに有利に集客をし、分厚い診療報酬によって繁栄してきた従来の「門前薬局」という形態は岐路に立たされているといっていいでしょう。

【今後の取り組みと薬剤師の役割】

そこで、かかりつけ薬剤師・薬局の機能を備える拠点として、「健康サポート薬局」という概念が定義づけられ、地域の人々の健康全般からサポートすることが期待されています。

従来の「門前薬局」が特定の医療機関の発行する処方せんを応需するという「点対応」であったのが、「健康サポート薬局」では地域住民の健康サポートを実施することから「面対応」が求められています。

この「門前薬局」から「健康サポート薬局」への移行が求められている中で、薬剤師の役割も多様になってくると思われます。

そこでは薬剤師が医療用と一般用医薬品や健康食品等の服用に関するアドバイスや健康の維持・増進にについて相談応需と指導をします。そして患者(顧客)の症状を正確に把握し、適切な専門職種や関係機関への紹介等を行うことが求められます。

つまり、これまでの調剤業務に加えて、専門知識を活かして地域住民を適切な方向へ誘導する提案力と接遇スキルが求められるといえます。それには地域の医療機関や公共公共機関などとの連携をしていく必要があります。

すでに地域密着型の「健康サポート薬局」らしい取り組みとして、町内会や商店街と積極的に関わり、運動会への参加や老人会における勉強会、地域住民のための健康診断の開催などをおこなっている薬局もあります。

また、「面対応」を実施するためには、できるだけ地域住民の生活圏内に立地することが望ましいでしょう。そして医薬品以外の多種の商材を扱う必要があります。

調剤薬局チェーンがドラッグストアやコンビ二、スーパーなどの異業種と提携するニュースが相次いでいます。この動きは物販ノウハウを習得し「面対応」としての役割を発揮するためだといえるでしょう。

ファーネットキャリアでは、「健康サポート薬局」として地域医療へ貢献している薬局とも関係がありますので、この分野での役割に興味のある方は気軽にお問合せください。

ファーネットキャリアが最高の転職を実現させます
薬剤師の方々が私たちのような転職エージェント(転職サイト)を利用することによって、「多くの求人から、、希望条件に合う職場を見つけることができる」「職場見学や社風の調査を含め、ミスマッチを事前に防止できる」などを行うことができます。これを自分一人で行うことはできないため、転職エージェントが代わりに行うことは大きな意味があります。

弊社ファーネットキャリアでは薬剤師専門の転職支援を行っていますが、このサービスによって良い職場で働ける薬剤師さんを増やすことが当社の指名です。既にある求人を提示するのではなく、必ず面談を行うことでヒアリングし、その内容を元にしてゼロから求人を作成するなどによって、当社ではミスマッチを極限まで減らすことに成功しています。

転職を行うとき、少しでも不安がある方は弊社ファーネットキャリアのサービスを活用ください。どの職場でダメだった場合であっても、ファーネットキャリアであれば必ず良い転職を実現させます。

転職成功事例のトップへ戻る

実績8,000人以上!!

薬剤師の転職サイト「ファーネットキャリア」では、 あなたのご希望条件に合った案件をご提案するため、掲載求人以外にも全国11万件以上の医療機関情報を元に求人案件をお探し致します。

しかも、経験豊富なコーディネーターが案件のご提供、面談シミュレーション、アフターフォローまでばっちりサポート!医療業界20年以上の就職・転職サポート実績のある株式会社ユニヴだからこそ実現出来る、安心の薬剤師転職サポートを是非ご体験ください。