国家試験に合格しなければ働くこともできないという背景から、学生時代は就職活動より試験対策に力を入れ、急いで就職先を決めてしまったことを後悔している薬剤師さんが非常に多くいらっしゃいます。

こちらでは、新卒で入社した会社が自らの思い描いていたものとは違っており、そのことをずっと悩んでいらっしゃった、京都在住の男性薬剤師さんの転職サポート事例をご紹介します。

入社時とのギャップ

こちらの薬剤師さんは在学時に、「薬剤師として成長できるような環境」をキーワードに、研修制度が整っていて、それをしっかりと運用できていると感じた全国規模の大手調剤薬局チェーンへの入社を決められたそうです。しかし実際は入社前の会社説明とは違い、慢性的な薬剤師不足からしっかりと学べるような職場環境ではなかったそうです。連日応援勤務ばかりで1店舗でじっくりと業務に取り組むこともできず、ただひたすら調剤をして出すという作業を行っている状態でした。人員不足から店舗の雰囲気もあまりよくなく、相談できる方も周りにはいなかったということでした。入社して1年、そうした業務・人間関係へのフラストレーションや仕事の忙しさから心も身体も疲弊しきっていました。
転職を意識し始めたころ、就職活動時に利用していた就職サイト「ファーネット」と同じ運営会社で安心感があったということで、「ファーネットキャリア」に面談カウンセリングのご登録をいただきました。

転職活動に向けて

弊社では転職相談を頂いた薬剤師さんと、必ず会って話をさせていただいています。そうすることで、薬剤師さんの人柄や潜在的なニーズをしっかりと掴み、ミスマッチを減らすことができるからです。
お話を伺うと、「患者様から指名される薬剤師になる」という将来に胸を膨らませる一方で、応援勤務等が多く1店舗で落ち着いた勤務ができないことから、このまま現職に留まることへの危機感を強くお持ちでした。そして以下のようなご希望を伺うことができました。

• ・1店舗で腰を据えて勤務ができ、かかりつけ薬剤師を目指せること
• ・地元・茨城県内の地場の薬局で勤務ができること

ファーネットキャリアからは「人員不足からスタッフの関係がギスギスしている」という話もあったため、「人員的に余裕があって、忙しさからくるトラブルの可能性が低いこと」も条件として提案しました。
弊社ファーネットキャリアには薬局、病院との交渉を専門とする部署があります。大小問わず全国の薬局や病院の情報を幅広く網羅しており、希望に沿った求人を徹底的に探しだします。
早速、薬剤師さんに以下の3つの求人を提案しました。

1. ①関西に広く店舗展開をしていてWEB研修などの研修体制が充実している調剤薬局
2. ②京都府内に展開していて、ベテラン薬剤師も多く在籍する老舗の中規模調剤薬局

内容を確認してもらうと、①は前職と規模的にも似ているので、まずは②の薬局へ面接に伺いたいとご希望をいただきました。

面接対策をお手伝い

初めての転職ということもあり、面接に対する不安を口にしていらっしゃいました。
弊社ファーネットキャリアでは、そういった方に対して事前に履歴書・職務経歴書の添削や面接で想定される質問と回答の仕方、面接時のマナーなども含めてしっかりとレクチャーをさせていただきます。
また、当日は店舗見学や面接にも担当コーディネーターがご一緒させていただきます。ご一緒させていただくことで条件面の確認も、これから勤務する薬局の状況も二人の目でしっかりと判断することができます。
事前準備をしっかりとしていたこともあり、面接は滞りなく進みました。こちらの薬局さんでは、システムとして研修制度が充実しているわけではありませんでしたが、ベテラン薬剤師が多く在籍し、人員も適正人数であるため、日ごろの業務で教わるタイミングを多々作ることができるようでした。また基本的に店舗異動はないのと、地域活動も活発に行っているため、今後かかりつけ薬剤師も目指していきやすい環境です。社長が地域の薬剤師会の会長もされていることから、「向上心のある方のバックアップは全力でさせていただきますよ」と頼もしいお言葉をいただきました。
実はこちらの薬局が経験を積むのにぴったりな環境であることは、薬剤師さんも学生時代からご存じだったようです。しかし、学生時代は全国規模の大手調剤薬局チェーンを希望していたので、京都府内だけで展開している薬局へは特にエントリーをしなかったとのことでした。

理想の職場とのマッチング

後日薬局からは、「これほどやる気のある方なら、ぜひ入社してほしい」とお返事を頂くことができました。薬剤師さんからも、以前からご興味があったこともありぜひ入社させていただきたいとのお返事で、無事ご転職活動が終了しました。現場のスタッフだけでなく社長も含めて、非常に良い関係で仕事をされている雰囲気を感じ、実際の離職率も非常に低い薬局だという部分が決定打だったようです。
入社されて2か月が経ったころ、お電話を頂きました。近況を伺ってみると「日々の業務が研修・勉強の機会になって、薬剤師としてスキルアップできていることを実感でき、とてもやりがいを持って仕事を行えています。地域の患者さんで顔見知りの方も増えてきて、理想としていた薬剤師像に近づけているような気がします。素晴らしい薬局を紹介してもらってありがとうございました。」と、嬉しいお言葉をいただきました。

今回の薬剤師さんのように、就職活動をおろそかにしてしまったことを後悔している薬剤師さんからの相談は非常に多いです。
新卒入社でしかチャレンジできないような就職先も多く、その選択をやり直すことはできません。しかし残念ながら、どれだけ考えて入社してもミスマッチが起こってしまう可能性はあります。ただ、すべてが完璧な職場というのはほとんど存在せず、何かしら我慢しなければならない部分もありますし、自分の考え方次第で解決できる問題も多いです。

もし、新卒入社してからミスマッチが起こってしまった薬剤師さんがいらっしゃいましたら、弊社ファーネットキャリアまでご相談ください。しっかりと話を聞かせて頂いて、薬剤師さんにとって最適な選択ができるように全力でサポートいたします。
「石の上にも3年」という言葉は、誰しも耳にしたことがあるのではないでしょうか。実際に3年の経験があれば、転職に有利になるのはもちろん。しかし、ミスマッチな環境で我慢をして働くことが、果たして本当にご自身の将来に繋がるでしょうか？
新卒入社してからミスマッチが起こってしまった薬剤師さんがいたら、ファーネットキャリアまでご相談ください。しっかりと話を聞かせていただいて、一人ひとりとって最適な選択ができるように全力でサポートいたします。