コーディネーターレポート REPORT

高知県KOUCHI

機械化が進み失職した薬剤師に高知市の調剤薬局を紹介

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薬剤師不足が叫ばれて久しく、薬剤師1人当たりの負担が大きくなっていることは珍しくありません。しかし、薬剤師の負担を減らそうと新しい機材・システムを導入して効率化を進めた結果、失職してしまったという薬剤師が増えています。

薬剤師転職を専門に取り扱う弊社ファーネットキャリアにも機械・システムに職を奪われてしまった薬剤師さんから相談を頂くことがあります。例えば、高知県高知市にお住まいの60代女性薬剤師さんから相談を頂いたことがありました。

勤務していた高知市内の病院がオーダリングシステムを導入したため、人員整理の対象となってしまったそうです。家庭の事情でまだ働く必要があったため、同じ高知市内でパート勤務できる薬局を探す手伝いをさせて頂きました。

高知県の総合病院で勤務開始

この薬剤師さんは祖父母も両親もみんな病院薬剤師という家庭環境で育ちました。そのため、高校卒業後に薬科大学へ進学するのは自然なことだったそうです。関東の薬科大学へ進学しストレートで卒業、国会試験も合格されて地元の高知県高知市にある総合病院で勤務を始めました。

そこから25年に渡って当直・夜勤などハードに仕事されていらっしゃいましたが、病院の経営状態が悪化していったため退職を決意されたそうです。

知人の紹介で療養型病院に就職

退職後は知人から声が掛かり、同じ高知市内にある療養型病院で働くことになりました。年齢的に夜勤や当直がつらいと感じるようになっていたこともあり、急性期病院と比べてゆったりとしている環境は非常に魅力的だったと話してくださいました。

ただ、病院の規模に対して薬剤師の人数が足りているとは言えず、仕事が終わってからイスに腰かけて一息つくと体中に疲労感が広がり、帰宅するのが億劫に感じることもあったそうです。

それでも仕事がいやになったり辞めたいと思ったりすることはなく、「体の元気なうちは仕事をしていきたい」と定年(60歳)になってからはパート薬剤師として病院で働いていました。病院としても慢性的に薬剤師が不足していたため、薬剤師さんに辞められたら困るという状態だったそうです。

定年後にパート薬剤師として再就職

パート勤務になってからも意欲的に仕事をされていらっしゃいましたが、忙しさが変わるわけではありませんでした。そんな現状を見かねて、病院全体の作業効率をあげるためにオーダリングシステムが導入されました。

導入した最初のころは使い方に慣れておらず、逆に残業が増えました。しかし、半年も経つと病院全体で業務効率が上がり、薬剤師ひとりにかかる負担も減ったそうです。

ただ、病院として患者さんにより良い医療を届けられるようになったのですが、作業効率が上がった結果、薬剤師が余り気味になってしまいました。次第にパート勤務の時間・日数が減らされていき、1年契約満了時に来年度の契約更新はしないと言われたそうです。

この薬剤師さんは実家から離れて一人暮らしをしていらっしゃいました。ただ、同じ高知市内で一人暮らしをしている母親を病院へ送迎し、経済的にも支えていく必要があるので仕事をしないわけにはいきませんでした。

失職してからしばらくは失業保険を受給しながら母親の近くにいることを選ばれました。こうした献身的な支援が実を結んで母親は元気になり、失業保険も終了が近づいたため、弊社ファーネットキャリアに再就職の相談をくださったそうです。

転職活動開始

求人案件を提案する前に、高知県高知市の自宅近くのカフェまで伺って面談しました。コーヒーを飲みながら1時間ほど話をさせてもらい、転職に関する希望条件だけでなく人柄や性格なども含めてヒアリングしました。

まもなく65歳を迎えるというタイミングでしたが、非常に気さくで年齢を感じさせない薬剤師さんだと感じたのを覚えています。ヒアリングした内容をまとめると以下のようになりました。

  • ・通勤は高知市の自宅から30分以内
  • ・週4日程度のパート勤務
  • ・調剤薬局・病院は問わない

この薬剤師さんの面談報告書を添えて、弊社にある求人リサーチ専門の部署にリサーチ依頼をしました。ご年配の薬剤師さんは「若い人ばかりの店舗」や「総合病院門前など忙しい店舗」は避けたいという方が多いです。そこで、リサーチする際には「薬剤師の年齢層」と「応需科目・枚数」を併せて確認してもらいました。

そうして最終的には、以下の3つの薬局から求人を頂くことができました。

  • ①耳鼻科門前の調剤薬局、平均年齢は40代前半
  • ②整形外科門前の調剤薬局、平均年齢は40代後半
  • ③療養型病院門前の店舗、平均年齢は40代後半

薬剤師さんに提案をすると、③の薬局は通勤距離が他の2件の薬局に比べて遠いため、まず①と②の薬局へ面接に伺うことになりました。

面接当日は私も薬剤師さんに同行し、一緒に店舗見学もさせてもらいました。採用担当者の説明に耳を傾け、気になったことはご自身で質問していました。

面接後に2つの薬局の印象を伺うと、「どちらの薬局も良い環境でした。ただ、②の薬局が使用している紙薬歴はもう久しく触ってないので、使い慣れている電子薬歴がある①の薬局のほうがいいかもしれません」と返事をくださいました。

後日、薬局から時給や勤務日数・時間などが記載された雇用条件通知書が届いたので薬剤師さんに確認してもらいました。内容を見ると①の薬局の方が時給が高かったので、そのまま①の薬局に入職することが決まりました。

入職して1ヶ月が経過したころに電話で近況を伺うと「ゆっくりとした店舗なので体の負担が少ないです。それに残業も少しなので、仕事終わりに母親の様子を見に行くことができます」と話してくださいました。

薬剤師は売り手市場が続いていて、選ばなければ職に困ることは少ないです。しかし、今回の薬剤師さんが機械化・システム化のあおりを受けて失職したように、予期せぬタイミングで職を失うことがあります。

そのようなリスクに対応するために、普段から転職情報を得られるようにしておくことが大切です。弊社ファーネットキャリアでも希望条件にマッチした求人情報を定期的にメール配信するサービスを行っています。まだ転職を本格的に考えていない薬剤師さんもお気軽にファーネットキャリアまでお問い合わせください。

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